【コラム】トレーニング成果を短期で考えてはいけない4つの理由 | トレーニングは下駄を履かせる程度

トレーニングをし始めてパフォーマンスが停滞した。なんてことは、この業界で働いていると日常茶飯事で、正直「またか…笑」と思うことが後を断ちません。今回はトレーニング理論というよりも考え方を書いていこうと思います。

では逆の「トレーニングを始めてパフォーマンス上がりました」なんて言われることはあるのか…ほぼありません笑

この言葉が聞けるのはトレーニングを始めて1年経ったぐらいから、ちらほらと聞けるくらいです。

でもそれで良いのです。逆に1か月や2ヶ月、もっと言ったら半年くらいでこの言葉が出てきたら僕は感謝の言葉は伝えつつも否定します。「ありがとうございます。ですがほとんどの場合ウェイトの恩恵ではないと思います」と。

素直に喜べば良いのですが、そこで肯定してしまうと本人が勘違いの成功体験をしてしまいます。そうすると上手くいかなかった時にウェイトトレーニングに活路を見出し続けてしまい身体を壊わす可能性があり、そのリスクを防ぐためにあえて否定をしています。

今回は理論というよりかはコラム的に、考え方を書いていこうと思います。

さて今回は、僕の理論に基づいた知識や経験で書いていきます。今回のトレーニング成果の対象はパフォーマンス、すなわちアスリートを指しています。

結論は見出しの通りです。トレーニングは長期を前提に考えなくてはなりません。少しトレーニングをしたくらいで成果は出ません。ここでいう少しとは1年未満です。皆さんの少しとは感覚が違うと思いますが、トレーニングを軸にした時1年未満は極短期になります。

ボディメイクやダイエットとなると成果は短期で出てきます。

  • 筋肥大して腕が太くなった
  • 体重が1ヶ月で2kg減った

でもパフォーマンスも2ヶ月でベストが出たりするのでは? 確かにします。しかし、それはウェイトトレーニングを始めたからではないと僕は思います。おそらくウェイトトレーニングをしていなくてもベストは出たと思います。

そうなるとウェイトやらなくても良いのでは? となりますね。

それでもウェイトトレーニングは必要だと考えます。いかに理由を4つあげていきましょう。

  • 自分の身体を知ること

ウェイトトレーニングは負荷をかけますが、負荷がかかった時に自分がどのように動いてしまうのか。
これを知ることはパフォーマンスを考える上で大きな意味を持ちます。
疲労時、加負荷時、力発揮時。
スポーツには様々な要素があります。その時折で必ず身体は対応をしているわけですが、その対応を間違えるとパフォーマンスが落ちたりします。
これをウェイトトレーニングで事前に知っておき、対応策が分かっていたらどうでしょうか。
それを長い期間かけて理解していくことが己を知ることに繋がりパフォーマンスが安定します。

  • ケガをしにくくなる

ウェイトトレーニングは同じ動作を何回も何百回も何千回も行います、とても単調です。退屈です。しかしその分だけ筋肉や関節には刺激が入りより頑丈になっていきます。
またウェイトトレーニングは身体が硬くなるイメージがありますが実は逆です。最大可動域で行っていれば筋肉は最大まで動くので柔軟性がつき、しなやかになります。
硬くなるのは可動域に制限をかけて、決まった距離の動作が一定の筋肉に働きが特化してしまい硬くなります。
そういった筋肉はアンバランスな筋肉になり動作の繋がりも作れずにケガをしやすくなります。
ケガ率が減るということは、自身が取り組んでいるスポーツの練習離脱率が減り結果としてパフォーマンス向上に大きく貢献します。

  • 長期的に身体は強くなる

ウェイトトレーニングは一番効率的に筋肉をつけることが可能です。ランニングや競技動作だけで同じ筋肉をつけようとしようもんなら、達成できずに人生が終わるでしょう。
トレーニングは必ず計画を立てて長期的に身体を強くしていくものです。
初心者が競技と並行してスクワットを100kg目指すとなったら1年以上は見ておいて方が無難です。
パワーを発揮するのにも高重量を操作できなくてはなりません。高重量を担ぐのにも筋量が必要です。
最終的に獲得したいパワーには長い道のりで、時には停滞します。
その停滞を乗り越えるために身体や思考のクセを潰したり、時には脇道に逸れて補助種目で操作を理解したりしなくてはなりません。そういったことを乗り越えた時には身体も心も生まれ変わっているはずです。

  • 技術的課題を浮き彫りにできる

競技をしていると、技術と向き合っているため、何か違和感を感じることが多いです。僕もそうでした。
しかし、その違和感を感じた時にはもう遅くて、何が原因か分からず迷います。足踏みだけして前に進まない焦燥感、悪い時は後退する経験もしました。
技術だけに向き合っているとこのようなことが起きてしまいます。
ですのでウェイトトレーニングで、クセを炙り出し間違った使い方を正しい使い方へ変えること。これが技術の違和感を修正する手助けになります。
身体を思い通りに動かせないとスポーツは楽しめません。

他にも様々なメリットがありますが、長期で考えたときはこれくらいを抑えるだけで全然違うと思います。全て地味なものです。でもここに価値があるし、この価値が分からないから続けらる人が少ないのでしょう。

つまりウェイトトレーニングは全てを叩き壊せる豪快な武器にもならないし、全ての攻撃を防げる頑丈な盾にもなりません。

下駄です。

少し背が高くなる下駄です。パフォーマンスをほんの数%底上げする下駄。

しかし競技はその数%で勝負が分かれる世界です。最後には下駄を履いている人が勝つ世界だと思ったら、僕は履く方を選択します。

いかがでしたでしょうか? トレーニングはパフォーマンスに直結することもありますが、どちらかというとパフォーマンスを上げる手助けをするくらいの感覚で継続する方がモチベーションは保ちやすいと思います。

もっと分かりやすくて即効性の高い記事を書いていきたいのですが、ないんですよ汗

あったら既に書いています笑

トレーニングは長い目で考えてちょっと嵩を出す下駄くらいに思ってもらって構いません。しかしその数%で勝敗を分けるわけですから、ぜひあなたにも取り組んでいただき、トレーニングをしていて良かったと思える瞬間が訪れる日が来ると嬉しいです。

南青山にございますAGELCApersonalgymぜひチェックしてみてください。

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