【ウェイトトレーニング】ウォーミングアップの考え方 | メインセットは全力出すだけ

ウェイトトレーニングを行うにあたり、疎かにされているのがウォーミングアップだと感じています。指導をしていても、ウォーミングアップは普段あまり行いませんという方もいらっしゃいます。
いくらウェイトトレーニングの怪我率が他の競技と比べて低いとはいえ絶対に入れたほうが良いです。
ですので今回は当たり前の前提と、考え方を書いていこうと思います。
ウォーミングアップの目的
ウォーミングアップには、重要な目的が2つあります。言い出したらキリないので2つだけ抑えてください。
- 軟部組織を温め、関節を動きやすくさせる。
- 高重量を扱う前の動作練習
この2つです。1つ目は当たり前の前提で誰もが心得ているはずなのに、トレーニング場にきて、いきなりシャフトの準備をし始める人いたり、いきなりマシンに座る人も散見されます。順に補足します。
軟部組織を温め、関節を動きやすくさせる
まず一つ目です。筋肉、腱、靱帯などの軟部組織を温めましょう。
全身のウォームアップにはウォーキングやジョギング、他にもバイクなどがあります。ここで一番お勧めなのはバイクです。
なぜならウォーキング、ジョギングと比べて股関節と膝関節が大きく稼働するのでスクワットに備えることが出来ます。
ここでの前提は身体を温めるという認識ではなく、身体の組織を温めるという認識に変えることで意味のあるウォーミングアップを選択できるようになります。他にも気に留めておく必要があるものを書き出していきます。
- 室温
気にしなくてはならないのはトレーニング場の温度です。それにより必要なウォームアップもあれば時期によっては不要になるものもあります。夏に汗だくになるまでウォーミングアップをする必要はありません。また冬に少ない時間で済ませてしまうとクオリティの高いトレーニングはできません。温度に合わせたウォーミングアップを行いましょう。
- 怪我の回復期や左右差
怪我をしている箇所にも配慮しましょう。例えば、僕は右の足首を手術してから左右差が酷くて右足首のモビリティエクササイズを多めに設けないとフルスクワットで代償動作が出てしまい腰が痛くなります。動かしにくいところはモビリティストレッチやダイナミックストレッチで可動域を広げましょう。
左右差や怪我の回復期には多めに時間を割いて念入りに行いましょう。
- 年齢
年齢によっても必要なウォーミングアップは変わります。若い人はウォーミングアップが少なくても問題にならなかったりします。年齢を重ねるにつれトレーニング前に時間をかけることが必要になってきます。若いうちから習慣として身につけておくと、年齢を重ねた時に自分の身体を理解しているため問題にも繋がりにくくなるので、どの年齢でも必ずウォーミングアップは行いましょう。
ここまでが最低限の前提知識となります。改めて理解できたことや初めて知ったこともあるかと思いますが、軟部組織を温めて初めてシャフトの準備を行いましょう。
高重量を扱う前の動作練習
2つ目の目的はウェイトトレーニングにおいて特に重要ですので必ず抑えましょう。
シャフトを準備したらすぐにプレートをつけてしまう方がいますが、その日のトレーニングで扱う最高重量が100kg未満なら20kgシャフトからウォームアップセットを組みましょう。僕も必ず20kgから行なっています。
理由はただ一つです。
メインセットの時に身体をどう扱うかと考えないためです。
メインセットの時は身体をどう動かすかよりも全力を出すことに集中力を使ってください。筋肥大期ももちろんですが特に筋力向上期はそれに該当します。
動作パターンを形成してからメインセットに入るのです。ウォーミングアップの段階でフォームの問題点を洗い出します。そこから少しづつ重さをあげてメインセットに支障が出ない程度に抑えましょう。
メインセットの目的は全て上げ切ること…というよりか、もう一歩踏み込むと、身体に適応を起こすためにストレスを与えることです。メインセットのフォームが良ければ良いほど筋量や筋力を伸ばす効果が得られます。
つまりメインセットに入って、フォームの修正を加えてしまっていると身体に正しい適応が起きず、ストレスだけがかかり疲労を残すだけとなってしまいます。
ですので、メインセットの始まり重量次第にはなりますが、20kgシャフトを含め4段階目位にメインが始まると迷いなくトレーニング動作を行えると思います。またメインセットの時に困憊しては意味がないので回数は抑えながら、重りに対して動作を形成していきましょう。
例
スクワット | 重量 | 回数 | セット |
20kg | 5回 | 1set | |
50kg | 3回 | 1set | |
80kg | 2回 | 1set | |
メイン セット | 100kg | 5回 | 3set |
ベンチプレス | 重量 | 回数 | セット |
20kg | 5回 | 1set | |
40kg | 3回 | 1set | |
60kg | 2回 | 1set | |
メイン セット | 80kg | 5回 | 3set |
デッドリフト | 重量 | 回数 | セット |
60kg | 5回 | 1set | |
80kg | 3回 | 1set | |
100kg | 2回 | 1set | |
メイン セット | 115kg | 5回 | 3set |
僕も指導する際は、重量を少しづつ上げて、動作に修正が起きたら同じ重さで行うよう指導を心がけています。修正ができたら重量を上げますが、必ずフォームを最優先に考えましょう。
大事なことなので繰り返しますがウェイトトレーニングは身体に適応を起こし筋量や筋力を上げることであり疲労するためではありません。そのためには軽い重さから徐々にフォームを確認しながらメインセットの時には修正が不要で全力を出せるということが一番の理想です。
そのためにもウォーミングアップを理解し、実際に見直しより良いウェイトトレーニングを心がけましょう。

いかがでしたでしょうか。ウォーミングアップは分かっていてもつい省いてしまうのも分かりますが、長い目で見たときに1回のクオリティの積み重ねが大きな差になることも事実です。
メインセットで迷わないためにも少しづつ重さを上げてしっかりメインで全力を出せるように心がけましょう。
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